このまま定年まで区役所で働き続けるのかな。
でも、本当にそれが私の望む生き方?
2人目の育休中に、ふとそんな疑問が頭から離れなくなった…
今回ご紹介するのは、区役所の一般事務として11年働いたあと、公務員を辞めてフリーランスのオンライン秘書として働いているハルカさん(仮名・30代)の体験談です。
この記事でお話すること
- 育休中に「公務員じゃない働き方」に出会ってしまったこと
- 「仕事は我慢してやるもの」という職場の空気への違和感
- 家族と話し合い、公務員を手放す決断をしたプロセス
- 辞めてよかったこと、正直に言って大変なこと
同じように、公務員として働きながら「このままでいいのかな」と感じている方にこそ読んでほしいお話です。
タップできる目次
区役所一般事務を11年。2人目の育休中に湧いてきた「このままでいいの?」
毎日、同じ時間に出勤して、同じような仕事をこなす。
それが“安定”だと思っていたけれど、ふと『このままでいいの?』と立ち止まる瞬間がありました。
ハルカさんは、区役所の一般事務として11年間勤務してきた公務員ママです。
公務員退職時の情報
- お名前:ハルカ
- 年齢:37歳
- 家族構成:夫、子ども2人(8歳・3歳)
- 職種:区役所の一般事務・11年目
育休中、少しずつ心境が変わっていったハルカさん。
そのきっかけはどんなものだったのでしょうか?
- ハルカさんが「公務員を辞めたい」と思い始めたのは、どんなきっかけでしたか?
-
二人目の子どもの育休中でした。これまで目の前の仕事に一生懸命で、自分の人生を考える余裕がなかったんです。
育休に入って時間と心に余裕が出てくると、今後の働き方や人生について深く考えられるようになりました。
色々と調べるうちに、
- 公務員や会社員以外にも、もっと自由で楽しそうな働き方がある
- 場所や時間に縛られずに働いている人がこんなにいるんだ
と知り、世界が一気に広がっていったのを覚えています。
一方で、頭のどこかにはずっと、
「とはいえ、公務員を辞めるなんて現実的じゃないよね」というブレーキもかかっていました。
それでも、育休復帰後の日々の中で、その違和感は少しずつ大きくなっていきました。
「仕事は我慢してやるもの」職場の空気と、自分の価値観が合わなくなっていった
育休が明けて、久しぶりに職場に戻ったハルカさん。
懐かしい仲間や仕事に再会できる喜びがあった一方で、
どこか「前と違うな」と感じる瞬間が増えていったといいます。
- 仕事に戻ってみて、どんな風に感じましたか?
-
復帰後は、公務員としての働き方
- 決められた時間・決められた場所で働く
- 数年ごとに避けられない異動
に、自分の価値観とのズレを感じるようになりました。
特に辛かったのは、職場全体が「仕事は我慢してやるもの」という空気に包まれていたこと。
みんな真面目で、頑張っているけれど、どこか疲れている…。
そんな雰囲気の中で、「楽しく生き生き働きたい」という私の理想が、どんどん遠ざかっていくように感じていました。
さらに、
それが決定的な気づきでした。
ハルカさんの中で、“安定”よりも“自分らしさ”を大切にしたいという気持ちが、しっかりと形になり始めた瞬間だったのかもしれません。
公務員を辞める決意をどう伝えたか。家族と職場への向き合い方
辞めたい気持ちは固まっても、
いざ「どう伝えるか」となると、勇気がいりますよね。
ハルカさんも同じように、家族や職場に伝えるタイミングや言葉の選び方に
悩んだ時期があったと話します。
- ご家族や職場には、どのように退職の気持ちを伝えましたか?
-
夫には、少しずつ気持ちを伝えていきました。
「辞めたい」という後ろ向きな言葉ではなく、
- 「こんな働き方をしてみたい」
- 「家族との時間をもっと大切にしたい」
といった前向きな気持ちを中心に話しました。
当時は資産も少しずつ増えていたので、そのことにも触れて現実味を持たせました。
夫も最初は驚いたようですが、
「期間を決めてやってみよう。うまくいかなかったらまた就職すればいい」
と背中を押してくれたんです。
職場には、「家族との時間を大切にしたい」という想いを伝えました。
これまでの経験に感謝を込めて、ネガティブな言葉は使わないように意識。
結果的に、温かく送り出してもらうことができました。
辞める理由を「不満」ではなく「大切にしたいこと」として伝えたハルカさん。
その姿勢が、周囲の理解を生んだのかもしれません。
退職は決して“逃げること”ではなく、“自分の人生を取り戻す選択”だったといえますね。
退職までにやっておいて良かった3つの準備
退職を決意しても、いきなり行動に移すのは勇気がいりますよね。
ハルカさんも、「辞めたい」と思ってから実際に退職するまでの間に、
少しずつ準備を進めていったそうです。
- 退職前にどんな準備をしましたか?
-
主に3つの準備をしていました。
- 家族との話し合い
- 夫としっかり話し合い、家計の見直しや今後のライフプランを確認しました。
- お互いの価値観をすり合わせたことで、辞めることへの不安が減りました。
- お金の準備(貯金・生活防衛資金)
- 退職後すぐに収入が安定しなくてもいいように、生活防衛資金を貯めておきました。
- 「いざとなっても数ヶ月は暮らせる」という安心感が、退職の後押しになりました。
- 副業・スキルアップ
- 在職中から少しずつオンライン秘書の仕事やスキルアップを始めていました。
- とはいえ公務員は副業禁止なので、オンライン秘書として無償でサポートさせていただきました。
保険・年金・税金など退職後の手続きも事前に調べておいたので、
実際に辞めた後の生活もスムーズに進められました。
「辞める前に、しっかり準備することで“後悔のない決断”ができた」と話すハルカさん。
副業禁止の中、”無償で”他者貢献していたとは…「脱公務員」に向けての気概を感じます。
経済的にも精神的にも“支え”を作っておくことで、退職をポジティブなスタートに変えることができたのですね。
辞めてよかったこと・大変だったこと
退職を決意し、長年勤めた職場を離れたハルカさん。
「安定」を手放す不安もありましたが、新しい働き方の中でたくさんの気づきがあったそうです。
- 実際に公務員を辞めてみて、よかったこと・大変だったことを教えてください。
-
辞めて本当によかったと思うことは、
自分の時間と働く自由を取り戻せたことです。
自分で仕事やクライアントを選べるようになり、
「やりたくないことはやらなくていい」という感覚が新鮮でした。
子どもにも余裕を持って接せられるようになり、
「怒ることが減って、可愛いと思える瞬間が増えた」と感じています。
一方で、大変だったのは収入面と責任の重さです。
フリーランスは安定した給料がない分、
仕事に対するすべての責任が自分に返ってきます。
「誰も守ってくれない」というプレッシャーを感じることもありました。
それでも、自由に働ける今の生活に後悔はありません。
「これからは自由に働いていいんだ」と思うと、不安よりもワクワクする気持ちの方がずっと大きいです。
ハルカさんのお話を、以下に整理してみました。
よかったこと
- 自分で仕事やクライアントを選べる
- 子どもと穏やかに過ごせる時間が増えた
- 怒ることが減り、気持ちに余裕ができた
大変だったこと
- 収入が減った
- 全ての責任が自分に返ってくるプレッシャー
- 「誰も守ってくれない」と感じる瞬間がある
安定を手放したことで得た「自由」と、背負うことになった「責任」。
そのどちらも、ハルカさんにとって大切な学びとなったようです。
「怖かったけれど、思い切って一歩踏み出して本当によかった」
そんな言葉が自然とこぼれる笑顔が印象的でした。
公務員時代の自分へ。「不安がらずに飛び出してごらん!」
過去の自分に声をかけられるとしたら…
あの頃のハルカさんは、安定した公務員という職を手放すことに
「贅沢なんじゃないか」「甘いんじゃないか」と葛藤していました。
けれど今なら、あの時の自分に優しくこう伝えられるといいます。
- 公務員時代の自分に声をかけるとしたら、どんな言葉をかけたいですか?
-
「自分にはスキルもないし、公務員以外にできることなんてない」と思っていました。
でも、それは違いました。
公務員として培ってきた経験やスキルは、
どんな働き方にも必ず活かせると今は感じています。
オンライン秘書の仕事をしていても、
報連相の丁寧さや責任感、調整力などは全部、公務員時代に身につけたこと。
あなたの力を必要としてくれる人は、必ずいるよ。
不安なのは、自分の人生に誠実に向き合っているから。
だから大丈夫。もっと自分を信じて、飛び出してごらん!
今のハルカさんは、あの頃の自分が思い描けなかった“自由でしなやかな働き方”を実現しています。
決して特別な力があったからではなく、小さな不安に正直になり、
自分の心の声に耳を傾けた結果ですね。
同じように公務員を辞めたいと思っているあなたへ
安定を手放す決断には、誰しも不安がつきものです。
「辞めたら後悔するかもしれない」「周りにどう思われるだろう」
そんな葛藤を乗り越えてきたハルカさんが、
今、同じように悩む人たちへ伝えたいメッセージがあります。
- これから辞めたいと思っている人へ、どんなことを伝えたいですか?
-
「安定した公務員を辞めたいと思う自分は贅沢なんじゃないか」と、ずっと悩んでいました。
でもそれは、誠実に自分の人生に向き合っている証拠 です。
「もっとこう生きたい」「このままでいいのかな」
そう感じた時点で、あなたの中に新しい可能性の芽が生まれています。
公務員という安定を手放すのは簡単ではありません。
だからこそ、準備を大切にしてほしいと思います。
私もコツコツと資産を積み上げてきたからこそ、
自信を持ってフリーランスの道に進むことができました。
自由を目指すための努力は大変だけど、同時にとても楽しい。
不安とワクワクはいつもセットです。
それでも、自分の心に正直に生きようと決めた今、
私は「辞めて本当によかった」と心から思っています。
迷っている時は、それだけ真剣に考えている証。
「本当にこのままでいいのかな」と思えるのは、
新しい人生を始めるサインなのかもしれません。
ハルカさんのように、自分を信じて一歩踏み出すことで、
今よりずっと“自分らしい生き方”に出会える人が増えていくはずです。
「公務員を辞めた」ことを決して後悔しないように、
行動して、自分の選択を正解にしていくんですね。
「脱・公務員女子」のリアルエピソード、いかがでしたか?
今後も、自分の想いを実現するために公務員を退職した女性たちにインタビューをしていく予定です。
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